7月の豪雨で被害を受けながら災害復旧工事を取りやめた箇所があるということで、改めて東有田振興協議会で現地視察を行なった。日ノ本町、岩美町などで準用河川にもなっていない所謂水路沿いの農地崩壊個所などが激甚災害対象から外れ、市単小災害の復旧事業になると言われた個所を中心に現地を見て廻った。
中には激甚災害になる農地崩壊でも多額の費用が掛かると言われて、災害復旧工事申請を取り止めた老夫婦世帯もあった。「復旧費に600万円掛かる。個人負担が60万円いる。そこまで費用が掛かるのならやめる。他にも幾つかあるのでやめた」と言う。山の谷からの水路沿いの災害は全く手が付けられない状態。さらに、それに伴う農地崩壊復旧も出来ない状態。
市単小災害の復旧事業は個人負担が5割、復旧工事を断念する農家が増加傾向にあるという。市と被害を受けた世帯との折衝であるので実態が見え難い部分もある。このままでは耕作放棄地が相当の数になるのではと心配される。八女市は市単小災害の復旧事業個人負担割合を80%まで上げた自治体もある。日田市もこうした負担軽減を検討する必要性はないのか疑問を投げたい。