「橋下旋風」は全国の起爆剤か・・・

2012/02/06

昨年11月27日のダブル選で、「大阪変える 維新完勝」との見出しで橋下氏率いる地域政党「大阪維新の会」の勝利したと報道された。あれから2カ月余り。橋下氏が相次いで打ち出す改革に、報道各社もキリキリ舞いさせられている。紙面レイアウトと見出しを受け持つ整理部からしても、橋下氏ほど厄介な存在はない。なにしろ目を離している暇がないのだ。見出しなどを考える上で、紙面でどこまで報道されているのか、いちいち立ち止まって確認しなければならない。先月、産経新聞社などが行った合同世論調査で「日本のリーダーにふさわしい国会議員・地方自治体の首長」の1位に挙げられたように、今やその人気は全国区だ。野田佳彦首相は橋下人気を「劇場型」と評して苦言を呈したが、そこには「たかが自治体の長」と看過できなくなった焦燥感も垣間見える。「橋下旋風」。閉塞感にさいなまれる「この国」を活性化する起爆剤となるのか、それとも一時のあだ花で終わってしまうのか。橋下旋風の行き着く先は、どちらの見出しになるだろうかと報道されている。又、市長選にまつわる不自然なことも起きている。・・・カード提出に非協力なら「今後、不利益」 大阪市交通局の選挙支援!!
大阪交通労働組合が作成していたとみられる回収リスト。欄外には、提出しない場合は「不利益になる」ことを伝えるよう指示する文言も書かれていた。橋下徹市長が当選した昨年11月の大阪市長選に絡み、市交通局の職員でつくる大阪交通労働組合(大交)が、当時現職だった平松邦夫前市長を支援するため、職員に「知人・友人紹介カード」を配布し、回収状況をチェックするリストが作成されていた問題で、リストにカード提出に非協力的な職員に対し「今後、不利益になる」と伝えるように記載されていたことが大阪維新の会の調査で分かった。リストには組合員でなく、局長級ら幹部の名前もあり、維新によると、職場で保管され、市長選後に上司から部下に廃棄が命じられたという。維新は、市側と労組が一体となり、組織ぐるみで現職の選挙支援を行ったとみており、法に抵触する可能性もあるとみて追及する構えだ。
配布されたカードは平松氏の後援会名義で知人や友人の住所、氏名などを記す欄がある。一方、チェックリストは職場ごとのとりまとめ役の管理用とみられ、維新は交通局全職員の4分の1にあたる約1800人分を入手している。チェックリストには職員の氏名、会社の社員番号にあたる氏名コード、配布・回収のチェック欄などがあった。リストの下部には、大交の上部団体である大阪市労働組合連合会(市労連)が市長選で平松氏を支援していることを記し、カード提出に非協力的な職員には「今後不利益になることを本人に伝え、それでも協力しない場合は執行委員まで連絡してください」と明記されていた。橋下市長はこれまで、職員労組の組合員が勤務時間中に政治活動や組合活動を行っていたとして、組合事務所の退去を求めたほか、新たな条例制定を目指している。今回の問題で労組による政治関与が明確になったことで、今後の対応に影響しそうだと報道されている。