読売新聞報道によると、県は、2012年の人口動態統計(概数)の県内概況を発表した。女性1人が生涯に産むと想定される子供の数を示す合計特殊出生率は1・53で、出生数は統計を取り始めた1872年(明治5年)以来、最少の9650人だった。出生数から死亡数を引いた自然増減数は、戦後最大となる4400人減で、14年連続で人口の自然減となった。県福祉保健企画課によると、全国の合計特殊出生率は11年比0・02ポイント増の1・41。県内は5年連続で1・5台を維持したが、同年比で0・02ポイント減少し、全国で12番目となった。
出生数は、11年より338人減少し、これまで最少だった2005年の9780人を下回った。母親の年齢別で見ると、35~44歳の子供は、前年より73人増えたが、20~34歳の子供は379人減った。人口1000人当たりの出生数を示す出生率は8・2で全国では21番目だった。婚姻数は11年より15組減の5652組。人口1000人当たりの婚姻届出数を表す婚姻率は4・8で、全国24番目だった。平均初婚年齢は夫30・3歳(11年30・0歳)、妻29・1歳(同28・6歳)で、ともに晩婚化が続いている。
人口1000人当たりの死亡数を示す死亡率は11・9で、全国平均(10・0)を上回った。死亡数は1万4050人で、死因はがんなどの悪性新生物、心疾患、肺炎の順に多く、この三つで52・5%を占めた。同課は「母親人口の減少に加え、晩婚化で平均初婚年齢も上昇している。その一方で死亡数も上昇傾向にあるので、自然減の状態がしばらく続くだろう」としている。