参院選は21日投票が行われ、即日開票された。各党の議席数が確定。選挙区73議席の全ての当選者が22日午前0時50分すぎ確定した。自民党は改選数1の「1人区」で29勝2敗と野党を圧倒した。各党の獲得議席は民主10、自民47、公明4、みんな4、共産3、維新2、諸派・無所属3となった。自民は改選議席の半数を超え、現行制度下で最多の65議席を得て圧勝した。自公両党で、非改選を含め「安定多数」を確保し、衆参の多数派が異なる「ねじれ」は解消した。これにより、与党は非改選を含め参院の常任委員長ポストを独占し、各委員会で半数以上を占める129議席の安定多数を上回った。民主党は惨敗し、1998年の結党以来、最低の17議席まで落ち込んだ。共産党は健闘した。
参院選は、昨年12月に発足した第2次安倍政権にとって初めての審判だった。自民党は選挙戦で安倍政権の経済政策「アベノミクス」の景気浮揚効果を強調。衆参両院の多数派が異なる「ねじれ」状態が解消し、安倍晋三首相は政権基盤を強化した。憲法改正に前向きな両党と自民、新党改革、「加憲」の立場の公明党で、非改選と合わせ改憲発議に必要な3分の2(162議席)に達した。
首相は選挙結果について「しっかりと結果を出していけ、決められる政治を前に進めていけと背中を押していただいた」と強調。争点となった「アベノミクス」に対し国民の信任を得たとの認識を示した。首相は強化された政権基盤の下、追加的な成長戦略を打ち出しデフレ脱却を推進する方針だ。9月末の自民党役員任期切れに合わせて内閣改造・党役員人事に踏み切るかや、来年4月から予定通り消費税率を8%に引き上げるかが当面の焦点となる。