博物館と美術品収蔵庫を兼ね備えた施設への改築が検討されている中央公民館利用者の各教室で反発が起きている。市は昨年11月に「中央公民館施設整備事業プロジェクトチーム」を発足させ、基本計画が策定でき次第、市民に説明する予定でした。ところが市は中央公民館利用者には全く説明しないで、9月30日に市議会全員協議会で報告した。公民館ホールを多目的展示スペースに改修し、貸館について縮小する方針を示した。
1、2階部分を使ったホールを、大作の絵画や博物館資料が展示できる多目的スペースに改築する。生涯学習に利用されている会議室などのある2階は、美術品展示ギャラリーに。3階のギャラリーは現在、社交ダンス教室などが利用しているが、フロア全体を博物館として使う。駐車場に収蔵庫棟を増築し、美術品と博物館資料を収蔵する計画になっている。中央公民館の利用実績は昨年度、約5万人。生涯学習教室26団体が、ギターや合唱などで2、3階部分を使っている。
中央公民館利用者に全く説明もなく、ある日からこの施設は使えませんと言ったら貴方ならどうしますか。「ハイ」分かりましたと返事しますかと問い掛けられた。公民館利用者の方々は相当に怒りを感じているようだ。利用者を無視して改修計画を立てること、市民無視の政策に怒りを出している。利用者がこの計画に納得し、公表するのなら分かるが全く話もなく、議会に報告し報道機関にも公表することに納得が行かない利用者が多いことも事実。
市はパトリアひたを利用して欲しいと言っているが、中央公民館は学習室や会議室の利用料が低く設定されている。利用者への影響が予想される。さらに、各地区公民館も利用して下さいと言っているが、市中心部の地区公民館は各教室が殆ど利用しているので空き時間が少ない。中央公民館利用者と市教委の話し合いが進められているが溝は深い。納得いく解決策もなく、一方的な計画遂行に怒りをむき出しになっているようだ。署名簿を取って市長宛と市議会に陳情すると意気込んでいる。
市の基本方針では、中央公民館の音楽室や研修室、ホールなどの貸館業務をほぼ廃止する。中央公民館で生涯学習を続けている利用者からは「公民館機能を残してほしい」との意見が出ている。中でも「咸宜大学」は中央公民館オープン時から利用し、長年、高齢者の短歌、俳句、習字をはじめとする数々の教室やクラブに延べ1万人以上が参加している。現在でも203人が受講しているという。市内全体から絵画や俳句などを習いに来る教室生がたくさんいる。地区公民館に分かれて移ることは難しい」などの反対意見が多い。市は市民を無視して、中央公民館改修工事に進むのか注目される案件である。