大分合同新聞によると・・・『次期大分県議選 定数44を維持 大分県議会の議員定数問題調査会(志村学会長、14人)は17日、2015年春に実施される次期県議選の総定数を現行と同じ44とする案を決めた。各会派が主張する現状維持と定数削減の両案で意見が折り合わず、多数決で採決。12年12月の第1回会議から1年以上かけて議論を重ねたが、意見を一本化できないまま結論に至った。選挙区の区割りも現行通りとした。26日の議会運営委員会(議運)に報告する。
会議では県民クラブ(委員5人)と自由民主党(1人)、共産党(1人)が定数の維持を主張。自民党・無所属の会(6人)と公明党(1人)が削減を提案した。自民・無の志村会長を除く13人で挙手をし、7対6で現状維持の案を採った。区割りについては、県民クが主張した1人区の合区案は、次期県議選での適用を見送った上で引き続き検討するとした。会議後、志村会長は議論の経過について「議会の在り方をどうするかを含めて真摯(しんし)な協議ができたと思う」と強調。多数決での決着を「なるべくなら(意見を)一本にまとめようと取り組んできたが、最終的には玉田輝義副会長(県民ク)とも協議して採決という方法をお願いした」と説明した。
調査会は、10年国勢調査の県内人口(119万6千人)が前回選挙で適用した05年から約1万3千人減ったことなどを踏まえ、定数や区割り案を協議。第1回定例会(26日に開会予定)の会期末までに結論を出す方針だった。議運が調査会の報告を受けた後、県議会議長に答申。最終的には、昨年改正された公職選挙法に合わせた議員定数条例の改正で決定する。
≪県議会定数維持 「総意」懸念残す≫ 県議会の議員定数問題調査会は17日、次期県議選で現行の「総定数44」を維持する案を多数決で採択した。10回にわたる会議の末、会派間の意見を一本化できず、「県議会の総意」として県民に説明できるか懸念を残した。議会内第1会派の自民党・無所属の会(18人)は「定数1減」を主張。所属議員の一人は「数で押し切られた。仕方がない」と結果を受け止める。ただ、人口減や選挙区の人口格差解消の議論は煮詰まらず「(議員の)保身みたいな形になってしまい残念だ」とこぼす。
一方、定数維持の提案が通った第2会派の県民クラブ(15人)は、議会機能の強化や多様な県民意見の反映を訴えてきた。「(維持を主張した)われわれがたたかれるかもしれないが、理由を冷静に伝えていくしかない」と所属議員。県民はどう見るか。県自治会連合会の山中琢磨会長(佐伯市)は「市町村議会に定数削減を要求している地域も多い。県議会(の定数維持)はどうかとも感じるが、理事会でみんなの意見を聞きたい」と話す。調査会の志村学会長は「委員は各会派の意見を代表して参加しており、(決定は)議会の総意だ」との考え。「県民に理解していただくよう(議員は)それぞれの立場で説明する必要がある」と述べた。
<メモ> 現行の議員定数と選挙区への配分は、2005年の国勢調査人口に基づいて決定。地域間バランスも考慮し、単純に人口比で配分すれば17となる大分市の定数を4減らした上で、宇佐市、豊後大野市、国東市・東国東郡、由布市にそれぞれ1ずつ割り当てた。