ウッドコンビナート内に日田資源開発事業協同組合が木質バイオマス利用施設を建設し、その竣工式が行なわれた。地元から東有田振興協議会長、ウッドコンビナート対策委員会長、それに自治会連絡協議会長がお招きを頂いた。木材を乾燥するためにバークを燃焼させ、その熱効果を利用して発電する施設である。
大分合同新聞報道によると・・・・『樹皮活用と低コスト化期待 「木質バイオマス利用施設」が竣工・・・・ 木材加工後に発生する樹皮(バーク)を燃料に、木材乾燥用の蒸気を供給する「木質バイオマス利用施設」の竣工(しゅんこう)式が1日、日田市東有田の工業団地ウッドコンビナートであった。バーク活用と、燃料費削減による乾燥木材生産の低コスト化が期待されている。
木質バイオマス利用施設は、市内の原木市場や製材業者などでつくる日田資源開発事業協同組合(武内光太理事長)が運営。約3千平方メートルの敷地に、ボイラー、燃料ヤードなどを備える。バークを燃やして発生する蒸気を隣接する土地の木材乾燥機に供給、余った蒸気で自家発電し、施設の運転に充てる。バークの年間処理量は約5万立方メートルで、最大蒸気発生量は毎時3・6トン。総事業費は2億304万円。うち9400万円は県、市の補助。
市内で発生するバークは年間約18万立方メートル。半分は資源開発に持ち込まれ、ペレットなどに加工しているが、使い切れないバークが堆積。環境問題などの懸念もあり、さらなる活用が課題だった。施設に隣接する土地にある乾燥機は、乾燥木材の共同生産を目的に組合員5社が設立した「協同組合KD日田」が整備。設置済み5台が稼働を始めた。今後さらに移設、新設して計10台になる計画。
式典には、関係者ら85人が出席。武内理事長が「乾燥材コスト削減に寄与し、日田の基幹産業の振興に一丸となって尽力したい」とあいさつ。広瀬勝貞知事らが祝辞。テープカットの後、工場内を見学した。 ※この記事は、11月2日大分合同新聞朝刊15ページに掲載されています。