選挙における1票の重み・・・

2015/01/28

選挙イラスト②選挙イラスト③

地方自治は、首長と議会がそれぞれ住民に直接選ばれる「二元代表制」になっている。このうち首長は執行機関の代表で、議決機関の議会は自治体の意思決定と執行機関の監視、さらには政策提案する立法(条例)の役割を持っている。地方自治の根幹をなす存在と言える。今日、自治体の権限と責任が拡大している今の時代、地方議会と議員の存在は極めて重要なものとなっている。そうした議会・議員の果たすべき役割を理解していない人や、果たす力量のない人を選んでしまうと、そのデメリットは必ず住民生活に及ぶことになる。議員の質の劣化を加速させる負のスパイラルからいち早く脱しないと、地域の将来は間違いなく、大変なことになってくるだろう。

それゆえに、今年の統一地方選は重要である。もっとも、そうは言っても「誰を選んだらよいのかわからない」と選挙のたびに苦悩する人もいるはず。そこで、どんな人物を選ぶべきかではなく、選んではいけない5つのタイプを紹介したい。1つは、知事や市長、国会議員などとの関係の深さをやたらアピールする候補者。2つめは、自分の手柄話ばかりをする人と反対に自分の意見を言わない人。3つめは、自分の地元や支持団体にしか目を向けない人。4つめは、選挙公約に具体性がなかったり、詳細に書いているものの政党やどこかのマニフェストのまる写しが疑われるもの。切り貼りやコピぺを行っている候補者だ。5つめが、自分のビジュアルやイメージを常に意識し、それらを全面に押し出すような候補者。それ以外に金目に走る人や素行や品性に問題がある人は、もちろん、論外である。

地方議会は本来、住民にとって身近な存在である。取り上げられる課題も、日常生活に密接に関連した具体的なものばかりである。地元で暮らす議員とはお互い顔の見える関係をつくりやすく、遠い存在の国会議員とは明らかに異なる。住民にとって、日常的に会話を交わせる近しい存在のはずである。地方分権一括法が施行され、自治体の自己決定・自己責任の時代が到来している。機関委任事務は全廃され、地方自治の脇役に甘んじざるを得なかった議会の役割・責任が飛躍的に拡大している。

議員を選ぶ基準として、議員となった時、その人柄、熱意、取り組み、議会が休会中の行動、年齢なども参考になる。後援会集会、パンフ、選挙時の演説なども判断材料にすれば、誰に投票すべきが判断できると思われる。市民の立場になって物事を判断する政治家を選びましょう。知人から頼まれたから投票するのではなく、自分の意思・考えで投票行動を取ることが重要である。