無投票当選で「政治離れに拍車」か?

2015/04/04

県議選掲示板27.4.3

県議選日田選挙区は無投票当選となり、有権者からは政治離れ加速への懸念や、若い世代の奮起に期待する声が上がっている。20年ぶりの無投票当選となった。住民は選挙戦を通して候補者の政策や人柄を知る機会を失い、一票を行使できないまま県議を送り出した。「なぜ」「おかしい」。市内を歩くと疑問や不満が聞こえる一方、候補を立てられなかった住民自身の責任を指摘する声もある。市民の中には「かといって自分に立候補しろと言われても困るし、候補者を擁立しているわけでもない」。自らの姿勢を振り返りながら政治への参加意識を育む教育の必要性と、無投票を生んでいる有権者自身の責任を感じている。

「選挙という試練を経験せず県議になっていいのかという思いもある。一生懸命に勉強して活動していきたい」と初当選を決めた井上明夫さんは選挙事務所で、複雑な胸中をのぞかせながら支援者に決意を表明した。現職の井上伸史さんと、引退する現職の地盤をそれぞれ引き継いだ羽野武男さん、井上明夫さんの新人2人が立候補。戦わずして議席を得た。無投票は旧市時代を含めて5選挙ぶり。市民の中に「日田や県の将来ビジョンをどう描いているのか、各候補の考えを聞ける場がなかった」と残念がる。

「(県議として未知数の)新人が2人も出たのに、選挙にならないのは疑問」と憤りを隠さない市民もいる。市内には4人目が立つ動きもあったが実現しなかった。「旧日田郡で一つ、保守系、革新系でそれぞれ一つと議席のすみ分けができており、割って入る隙を見いだせなかったのでは」とみている。さらに、市全体として過疎化や人口減少問題を含む課題もあり、個人経営の店はどんどん閉まり、にぎわいがない。そんな中の無投票はよくないし、諦め感が漂う」と述べ、地域活性化のためにも選挙を通じての論戦が必要だったと言う市民もいる。「政治的な風土の低さを物語り、政治離れに拍車をかけかねない。住民の力だけでは及ばないことも多く、新県議は十分に目を配ってほしい」と訴える。(記事の中に報道されている新聞報道記事を引用している部分あり)