飲酒絡みの不祥事が続いた福岡市で、全職員に要請していた自宅外での1か月の飲酒禁止期間が21日で終わった。職員のプライベートな時間にまで踏み込み、市役所周辺の飲食店も巻き込むなど、市民からも賛否双方の声がわき起こった異例の「飲酒禁止令」。職員たちの意識に変化をもたらしたのか。期間中に懲戒処分の対象になるような不祥事が起きなかったことについて「とりあえず、ほっとしている」と述べている。「プライベートの時間でも公務員であることを背負っていないといけない。(禁止令で)市役所に連帯感も生まれ、大きな意味があった」と振り返った。
期間中、1人の自宅外での飲酒が発覚したが、「むしろ多くの職員が真剣に受け止めてくれた」と語った。市によると市民から寄せられた意見は計410件に上った。禁止令への賛否が明らかでない133件を除いた277件のうち、賛成意見は129件(46・6%)、反対意見は148件(53・4%)だった。対象は市教委も含め、1万6300人に上った。職員がバカな飲み方をしないようになるなら、禁止令には意味があったのかもしれない。