2期目に入った原田啓介日田市長は7月の改選後初となる市議会定例会を迎えている。一般質問では市長ら特別職の給料削減に関する議案に質問が集中した。1期目に続いて給料削減は継続するがこれまでの削減率は緩和する―という内容。市長給料の減額率を30%から15%に変更し、結果として月額は61万円から同74万円、退職金は約627万円増額した約1674万円になる。
議員からは否定的な意見が相次いだ。「市財政は厳しいと市民に説明するが、市長の給料増は理解が得られるのか」や、市長選直後の提案に「後出しじゃんけんのよう」などと厳しく指摘する。 これに対して原田市長は「行財政改革で一定の成果が出た」「他自治体を参考に適正な減額率とした」など説明。コップに入った水を例えに「多いと見るか、少ないと見るかは人それぞれ」と理解を求めた。
原田市長は1期目に市の総人件費2割削減を公約に当選。前市長の2割カットを上回る給料減額率を実行した。ただし公約の総人件費削減は約7%にとどまっている。それだけに割り切れない気持ちが残る市民が少なくないようだ。15日から各委員会で付託された議案の個別審議に入る。議員は賛否を示すだけでなく、修正案を提案することもできる。議会は「市民目線」をどう実行するのか注目が集まりそうだ。 この記事は大分合同新聞14日朝刊に載っている。