小野小学校の「卒業アルバム1年間放置」問題で各新聞社で報道された。特に、西日本新聞は九州版で大きく報道されている。西日本新聞と大分合同新聞は市教委発表前から独自取材をしていたようだ。
【毎日新聞】卒業アルバム:教諭、1年間放置−−日田・小野小・・・・日田市教委は10日、小野小学校(武原文子校長)で昨年3月まで5・6年(複式学級)担当の女性教諭(48)が、卒業生4人(現在中1)の卒業アルバムと文集を1年たった今も製作していなかったと発表した。教諭は「頭に引っ掛かっていたが、ズルズル先延ばしにした」と弁明。市教委は同校に、学校全員で作製し、26日の修了式までに渡すよう指示。11日に教諭と校長の処分を検討する。
市教委によると、教諭(現在1年担当)は昨年度、1人につきアルバム製作費1292円を徴収。4人と一緒に二十数ページのアルバムを手作りするはずだったが、実際は怠っていた。卒業生や父母からの苦情で判明した。合原多賀雄教育長は「卒業生や父母の楽しみを奪う、考えられない行為。ベテランで熱心だっただけに残念」と話す。
【朝日新聞】卒業アルバム制作 教諭、1年間放置・・・・日田市の市立小学校で、昨年度の卒業生に渡すはずの卒業アルバムが1年間も作られずに放置されていた。同市教育庁が10日発表し、「楽しみにしていた卒業生や父母に言葉にできないほど申し訳ない。早急に作って渡すように指導した」と釈明している。卒業アルバムづくりを放置したのは市立小野小学校(武原文子校長、児童数43人)の女性教諭(48)。昨年度に複式学級の5~6年生のクラスを担当した。
6年生は4人と少なく、同小では毎年、業者に依頼せず、約30ページの卒業アルバムと卒業文集を児童と担任教諭が自主制作してきた。すでに教諭は制作費の1292円を徴収していた。ところが、昨年度中に完成できず、女性教諭は保護者や児童らに「完成したら連絡する」と伝え、そのままにしていた。卒業生や保護者は昨年6月から再三問い合わせをしても、教諭は「いまやっています」と釈明していた。今年1月下旬の父母との会合でも問題となり、同小の武原校長が放置を知ったという。
校長らは、父母や児童らに謝罪するとともに、3月26日の修了式までにアルバムを学校の責任で完成して配布すると伝えた。校長に対し、教諭は「ずっと頭にひっかかっていたが、後回しにしてきた。大変申し訳ない」と話したという。
【大分合同新聞】昨年度の卒業アルバムを未完成のまま放置・・・・日田市の小野小学校が、昨年度の卒業生に卒業アルバムと文集を渡していなかったことが10日、分かった。担当教諭が完成させずに放置していたことが原因で、ことしの終了式までに渡す予定。市教委は会見を開き、合原多賀雄教育長が「楽しみにしていた子どもやご家族に心よりおわびする」と謝罪した。
市教委によると、昨年の卒業生は4人。アルバム製作費として各家庭からそれぞれ1292円を徴収していた。総合学習の時間を使いながら、3学期中に児童と卒業アルバムを完成させる予定だった。しかし、卒業式までに間に合わない状況となり、昨年2月の段階で、保護者に年度をまたいで製作することを説明したという。5・6年生の複式学級を受け持っていた担任の女性教諭(48)が1人で、市販のアルバムに写真を貼るなどして手作りしていた。その後も卒業アルバムが届かないため、ことし2月、保護者が同校に相談し、武原文子校長が問題を把握したという。市教委には報告していなかった。
女性教諭は「業務が忙しく、昨年度末までに完成できなかった。ずっと頭に引っ掛かっていたが、後回しになってしまった」と弁明。武原校長は「もっと早い時点での対応が必要で、反省している」と謝罪した。保護者の1人は「1年かかるなんて。子どもたちに二度とこんな嫌な思いをしてほしくない」と憤った。市教委は、終了式がある今月26日までに学校全体で製作するよう指示した。合原教育長は「校長と女性教諭には何らかの処分を検討したい」と話した。